デジタル染色システム

TECHNOLOGY OVERVIEW技術概要

連続染色工程のリードタイム短縮及び省人化を図るため、デジタル染色システムを発案。通産省(現経産省)の補助金対象事業として認証され、染色スタッフの総力をあげて取り組み、1999年頃にかけてシステムを構築。

このシステムは、以下の3つのポイントで成り立っている。

①粉体染料の高濃度液体化技術(新規溶解剤開発)。

②染料レサイプに対応してポンプ吐出量をコンピュータ制御し、各染料溶液を配管途上に設置した静止型混合器を通過することで流動させながら混合。これにより設定通りの染浴を連続的に染色機に供給。

③混合された染浴は染色機への供給ラインから自動的かつ定期的にサンプリングされ、分光光度計で透過率を測定。LCM(Liquid Color Matching)ソフトで誤差を計算し吐出ポンプへフィードバックされ、常に微調整を行いながら染浴の段階で色相を管理。

2020年、染色事業からの撤退決定を受けH&S連続染色機と同時に設備撤去。

PICK UPピックアップ

従来はレサイプに応じて粉体染料を秤量、溶解、所定のタンクにて染浴(染料+助剤を含む染色溶液)を作成後、染浴をサンプリング→試験染→専門の技能者による色確認、調整の作業が必要であったが、デジタル染色システムの場合は、レサイプをPCに入力するだけで全ての染浴準備が完了し、大幅な時間短縮と省人化につながった。