キュスター連続染色機

TECHNOLOGY OVERVIEW技術概要

1988年 ドイツKusters社の連続染色機を導入。飽和蒸気を上部から供給する常圧ループスチーマーにより、発色性が向上、パイル表面のフロスティング(表面白ボケ感)や均一性等が大幅に改善された。加工スピードはMax.15m/minまで上がり、旧タイプ(スタトワルト方式)の約2倍まで生産能力が向上した。また、Macbeth社の非接触型測色計「イーグルアイ」を振り落とし前に設置し長さ方向及び巾方向の測色を連続的に行い、ロット内色差をデータで管理できるラインとして構築した。

染色工程は環境負荷が大きいため住江織物として染色事業からの撤退を決定し、2020年に生産停止、設備撤去に至る。

PICK UPピックアップ

初期の機械設計ではループスチーマーの第1ロールの位置が第2ロール以降のロール高さと同じであり、染着初期段階での色ムラが発生した。この対策として、住江テクノ側からの提案で第1ロールを初期高さ対比40%程度まで下げる改造及び初期染着スピードを調整する助剤の開発を行い、スチーマー内での反応速度を調整できるレサイプを確立させた。このときの第1ロールを下げたスチーマーレイアウトは、後のKusters機の標準仕様とされた。