H&S連続染色機

TECHNOLOGY OVERVIEW技術概要

住江織物の完全オリジナル設計による連続染色機で、世界で唯一無二の設備として構築。生産効率が大幅に向上し、自動車用フロアカーペットの数量増に大きく貢献した。

連続ラインに投入された染色用白生地(原反)をスチーマーで昇温、及び染浴(染料+助剤を含む染色溶液)を熱交換器で98℃まで昇温した状態で、スチーマー内でスプレィ塗布することで短時間でナイロン原反に染料を染着させるHot Dyeingシステムを採用。大きなスチーマーを必要とせず、パイル表面側から必要最低限の染浴を塗布する方式の省エネ・省資源設計の連続染色システムである。通常の連続染色方式では染料が原反に染着するのに約3分必要なところ、Hot Dyeingシステムにより約20秒での染着が可能となった。後にデジタル染色システムを開発、H&S染色機へ導入することで時間短縮と省人化を実現した。

これら一連の染色システムを、“新染色技術”として2001年にアメリカダルトンで開催された The Carpet Technologies Show にパネル出展し、住江織物の技術力を広くPRした。

染色工程は環境負荷が大きいため染色事業からの撤退を決定し、2020年に生産停止、設備撤去に至る。